UIデザイナーが10年間やってきた7つの習慣

The 7 habits of designers

デザイナー歴10年の私が、デザイナーとしてスキルアップし、実績を残すために続けてきた7つの習慣をご紹介していきます。
そして、私自身がインプットする際に意識して見ているサイトもご紹介しますので、参考にしてみてください。

1. 毎日ほんの少し手を動かす

平日は仕事でデザインする時間がたくさんあると思います。
休日はどうでしょうか。

ゆっくり身体を休めたり、
スポーツをして汗を流したり、
読書にふけったり、
ゲーム三昧だったり、
と、休日を満喫するとリラックスできますが、

その中に少しでも「デザインに関わる動き」を取り入れていますか?

私の場合、何か理由をつけて
「今日はちょっと…」
という状態になってしまいがちな人間なので、

最小限の動きをするだけでいいと決めておきました。

具体的には、

PCもしくはスマホから
dribblePinterestといった「デザインに関わるメディア」を見て、
最低一つ好きなデザインを「お気に入り」する

という動きです。

どんなに疲れていてもこれだけならサクッとできますし、
それだけでなく

サーチしていくと「クリエイティブ感情」がどんどん刺激され、
他のアクションも自然とやりたくなる状況」へと変化していきます

この感情が生まれたらすぐにメモしておきましょう。

アイデアはメモ帳に記すなどしてアプトプットしておかないと忘れてしまいます。

そのとき感じたインスピレーションやクリエイティブを、
自らの制作物へ活かすための引き出しとして保存しておくのです。

2. 良質なデザインをトレースする

優秀なデザイナーは最初から優れていたわけではありません。
どんなに非凡なデザイナーでも、

先人たちが残してきたデザインやアイデアから学び、
模倣することで引き出しを広げ、
オリジナルを作り出す土台を作ってきたのです。

かの有名なApple創始者スティーブ・ジョブズも、
盗む」という技術に非常に長けており、ある動画では以下のような名言を残しています。

「ピカソは「優れた芸術家は模倣し、偉大な芸術家は盗む」と言った。
だから僕たちは、偉大なアイデアを盗むことに関して、恥じることはなかった。

私自身が大好きな画家サルバドール・ダリ

「何もまねしたくないなんて言っている人間は、何も作れない」

という名言を残しています。

人間は他者から学び、それを自分に活かすことは決して恥ずかしいことではないと、認識させられます。

このように偉大な先人たちも取り入れてきたように、
デザイナーである私たちも日々新しい良質なアイデアを自分の中へインプットし、インスピレーションを得て自身の成長へつなげるべきです。

AirbnbSpotifyいったデザインドリブンなサービスUIはもちろんのこと、Instagram、Twitter、LINE、Youtube、Google、Slackといった生活する上で必要不可欠なサービスのUIも是非トレースしてみてください。

ただ使っているだけでは知り得なかった視点が得られるはずです。

3. 常に完璧を求めない。量をこなしてアウトプット量を増やす

私は以前、デザイナーだからという理由で常に細部にわたって完璧な成果物を求めてしまい、本質的に必要なアウトプットをするまでに膨大な時間を費やしていました。

必ずしも細かく完璧にこなすのが悪とは言いません。
時にはエモーショナルな体験を求めディテールが重要になる場面もあります。

しかし、私たちデザイナーが本来達成すべき本質は3つの段階に絞られると考えられています。

(1)問題を発見し理解するコト
(2)解決するためのアイデアを多角的に捉え導くコト
(3)そのアイデアを実現し、最高の体験を提供するコト

周りの優秀なデザイナーはどんな課題にもこの本質を取り入れ、解決しています。
そして何よりデザイナーとしての思考力を高め、スキルを向上する上でも、アウトプット量は非常に重要です。

インプットで得た情報は「そのままにしておくと記憶から抹消されてしまう」ため、必ずアウトプットして「自分の一部」にする必要があります。

最近の主流であるプロトタイピングによる効果検証は、自分一人では得られない成果を導き出してくれます。

4. 案件へどっぷりハマり過ぎずた時には気分転換を

案件にどっぷり浸かると、慣れが生じて新しいアイデアが出てこない。。
誰しも経験したとこがある悩みですよね。

この状態に陥ってしまうと、主観で物事を考えてしまい気づけないことが多くなってしまいます。

そんな時は、2つの取り組みを意識してみてください。

・まったく別のコトと向き合い、頭を切り替える。
・ジャンル問わず、いっさい頭からその案件を取っ払う。

意外にこれが出来てないデザイナーは結構いるはずです。

・自分の好きな音楽について徹底的に調べる。
・自分の好きなゲームを好きなだけする。
・大好きなお風呂に浸かりながら読書する。
・カフェでコーヒーとスイーツをめいいっぱい堪能する。

このような気分転換をすることで、

脳がリラックスし緊張感から解放され、新たな閃きをもたらしてくれます。

5. 他者からフィードバックをもらう

自分の考えだけ進めてしまうと主観的なデザインになってしまいますよね。

デザイナーは自身のアイデアやセンス、プライドを優先してしまい、なかなか他人の意見を取り入れようとしない傾向にあります。

幾ら経験を積んだとしても、自分の脳は一つしかありません。

すばらしい体験を得られるデザインを生み出すには、
他人のアイデアや意見を取り入れてください。
それは全くもって恥ずかしいことではないのです。

もちろんすべてにおいて他人の力に頼るのはダメですが、
自身が検討した結果をベースに他人の力を借りてみましょう。

今すぐ始められる例として、

・荒削りでも良いので、プロトタイプを作ったらすぐアウトプットし、それを高頻度でおこなうコト。
・アウトプットする際は、会社の同僚や知人たちに使ってもらい、直感的な感想を聞くコト。

それまで自身が感じていたものと全く違った視座が得られるはずです。

ときにはズバッと言われ、ショックも受けるでしょう。
しかし、その一つ一つが自分の糧となり、課題を解決する糸口になるはずです。

特にそのサービスを実際に使うペルソナ像に近い人へヒアリングするのが最も効果的なので、
事前情報はあまり伝えない方がフラットな意見が聞けて良質なフィードバックがもらえますよ。

6. 使う人の視点に立って考えてみる

ユーザー体験を意識したデザインは、いつの時代でも重要ですよね。
昨今はUXという言葉が飛び交い、UXデザイナーという職種の需要も高まっています。

そして、サービスを作る上で「実際に利用する人」の視点を持つことは欠かせません。

例)車を借りるサービスの場合

「車の利用目的」
家族との旅行

「車を買わずに借りる理由」
利用頻度が年に1〜2回と少なく、維持費もかからないため。

「サービスを契約する決め手」
安心できる保険、豊富な車種、乗車1分前から受付可能、キャンセルしやすい、など

上の例であげたように、

利用者がどういった目的で使うのか、なにが条件となるかどのようなサービスを求めているのかを調査し、利用者の本質を導き出すことが重要です。

サービスの内容や環境によって本質が異なるため、
それらを深掘りし、どのような体験を設計すれば、ストレスなくゴールへたどり着けるのか意識しデザインすることこそが、
私たちデザイナーの重要なミッションとなります。

常に使う人の気持ちや立場になって、物事を考えてみる習慣をつけてみましょう。

7. デザインを説明する意識をもつ

デザインはその全てに意味がある

これは「何となく雰囲気良さげだから」という理由で制作してしまうデザイナーに向けて改めて意識していただきたいデザインの根底です。

デザインは、色、フォント、スペーシング、サイズ、画像といったあらゆる要素を組み合わせて生成されます。

これらの要素をどのようなインターフェースで設計し、ゴールまでストレスなく到達してもらうかが私たちデザイナーの仕事であり、一番重要なアクションなのです。

なぜここが青色なの?
なぜここのスペースが広いの?
なぜフォントがHelvetiaなの?

これらの質問があったとき、
あなたは即座に回答する準備ができていますか?
理にかなった説明ができますか?

プロフェッショナルなデザイナーとして、
そもそも何でこうなってるの?と思わせず
自然と気持ちよくゴールまで導けるデザイン」
が一番のベストエフォートと言えるのではないでしょうか。